6年生の11月、受検まで直前となった時期の首都模試で、息子は思い切り成績を下げました。具体的には偏差値は50を割り、志望校の合格可能性はまさかの"30%未満"。この時、本人もそうですし、私たち親もかなり動揺しました。
さらに12月上旬の模試の結果が返ると、なんと偏差値が30台・・。
たたみかけてくる下落に直前期+反抗期を迎えている息子完全に自信を失い、勉強の辛さも表面化。親塾の我が家では、一時はかなり難しい状況に陥ってしまったのですが・・。
ようやく、回復させることができました。
どなたかの参考になればと、今回は息子のメンタル復活まで親が頑張ったことを共有いたします。
息子の様子
さすがに息子は自信を失ってしまいました。
そよ風程度の向かい風に吹かれただけで、仏頂面か諦め顔で
- 「どうせ俺なんか」
- 「どうせ受からない」
- 「もう受検しない。受からなくていい」
- 「勉強なんてしたくない、俺の勝手だろ」
- , etc. ・・・
モードになってしまい、このまま最後まで逃げて終わりたいムードをぷんぷんに漂わせます。
反抗期のアレコレも相まって私たち親もイライラ・・。ただ、「そんなことしている時間がもったいないだろ」と思う一方、大人である我々も一瞬動揺したのですから、本人のショックは大きかったのだと思います。
でも、あと2カ月になるまでまで頑張ってきたのは本当に事実ですし、ここで辞めたら本人が後悔することは目に見えていたので、自信回復を図りました。
まずは、私たち親のメンタル回復から開始です(笑)。
まずは、親が回復して現状を把握すること
まずは、親ががんばりましょう。立ち直るのです。
そして自信を失うきっかけとなったものことを確認して、「何が良くて何が悪かったのか」を認識します。例えば模試の結果が悪かったことが自信喪失の原因であれば、模試の回答と結果を確認します。模試には回答と共に解説がついているので、まずは私たち親が確認しましょう。
特に、何が良かったのかについては目を皿にして探しましょう。認める、褒める手札はいくつあっても困ることはありません。
勉強時間を減らして、ゲームの時間を増やす
次に行った施策は、勉強時間を減らしました。勉強時間を減らすことで、いつも我慢しているゲームやYoutubeを見る時間をがっつりと確保させてあげることにしたのです。
「この直前期に成績を下げてなぜ勉強時間を減らすって・・」
「しかもゲームをさせるなんて・・」
と思われた方もいらっしゃるでしょうが、本当にそうですよね。私も不安でした。
ただ、これをやらないと落ち込み切った場所に逃げ込んでいる息子に、勉強を続けさせることができなかったのです。頑張ってきたつもりなのに成果が出ない、むしろ落ちている。本番に向けたプレッシャーが日々強まっている11歳の息子にはかなりの試練だったと思うのです。だから、心を回復させるための隙間の時間が大事だと考えました。
実際、これによって確実に息子の笑顔は増えて、時間は短いながらも勉強は集中して前向きにできるようになってくれます。
「完ぺきよりも前身」
合格から逆算するような準備には足りないかもしれませんが、本人比で確実に積み上げられる方を重視しました。
サッカーも継続中です。
親が「絶対に合格できる」という姿勢を見せる
つづいて、親は常に「絶対に合格できるよ」と確信している態度を維持しました。
自信を失っている子供にとって親の姿勢は重要です。親が、勉強していない姿を見て「このままじゃ受からないよ」と思ったとしても、それを口にしたり態度に出して良いことはひとつもありません。
「全然勉強たりてないんだから、受かるわけないのよね・・」
よ~く分かります!
でも!それでも!大事なのは本人のメンタルです。親がご自身の不安を子供にぶつけても、たとえそれが事実であったとしても、マイナスにしかなりませんよね。
親は演技であっても、「私は絶対に受かると思っているよ」という姿勢を見せ続けることが大切です。最初はお子さまも信じないでしょうが、泰然として続けましょう。
これをすることによって、次以降の試作が子供の救いになってくるはずです。
ただ自分に嘘をつき続けるのもつらいですよね。そこで、自分自身を納得させられる論理を作りましょう。これは多大にほめ過ぎでも良すぎる解釈をして無理くりでもいいんです。
親だけが、子供がどれだけ頑張っているか全然理解していない!
そう思って、お子さまがの強みになっていること、これまで頑張ってきたことを改めて学ぶ気持ちで探してみましょう。
きっと見つけられると思います。
「合格できるかもしれない」という希望を与える
振り替えると、ここが最大のキモになりました。
今度はお子さまに、「なぜ私が合格できると考えているのか」の理屈を伝え説得するのです。
我が家でも息子がまた寝室に逃げ込んだときに、膝と膝を突き合わせて「なぜお父さんが合格できると考えているのか」を訥々と、しかし論理的にデータも使って説明しました。
この説得をするときには、お子さんの良い点を沢山伝え、ほめたたえることになります。親に頑張りを認められる、これは大きな支えになってくれるはずです。
事実、我が家ではあれほど落ち込んでいた息子がこの話し合いの後に「そうか。決めつけちゃいけなかったんだね」と、希望が出てきたようでした。
やっと、プラスの心境を心に宿してくれたのです。
これまで使ってきたノート、問題集を見せる
我が家では、息子が勉強に使ってきたノートや問題集は押し入れに取ってありました。それを彼に見せることにしてみました。
「これまで積み重ねてきたものがある」
簡単に受検を捨ててしまう前に、それを思い出させてあげたかったからです。
これもまた、彼にとっては大きな出来事になってくれたようです。
何冊も積み重なったノートを手に持っては、「昔こんな簡単なことやってたんだ」「字が汚い(笑)」とはしゃいでいました。私も「そうだよ。本当に頑張ってきたんだよ。成長しているんだよ」と何度も伝えました。
これに関しては親がどうこうというよりも、自分自身の取組みの歴史をしっかり振り返ったこと、これも自信を取り戻すことになってくれたのだと思います。
これまでのことを思い切り認める
その後、晩御飯を食べている時にうまく気持ちを伝えられたなと思ったことがありました。
「父さんもお母さんも、もう○○はもう合格したと思ってる。こんなに頑張ってきたんだから、結果はもうどっちだっていいんだ。本当に頑張ってきた」
これは本音です。受検勉強のおかげで人生を楽しめそうな知的好奇心を育んでくれました。
「あとは○○が悔いの無いように、最後まで精一杯走り切ろう」
「お父さんもお母さんも一緒に頑張るよ」
彼の心に届いてくれた気がしたんです。
ようやく、また前向きに勉強ができるようになった様子でした。
まとめ
やったことをまとめますと、こちらでした。
- 勉強時間を短縮、ゲームの時間を増やしてあげる
- 親は絶対に合格する常に口にする
- 論理的に合格できる理由を説得する
- 積み重ねに気づかせてあげる
- これまでの頑張りを認める
我が家は、合格から逆算して必要な勉強をさせることはある意味で諦め、少しでも前向きに勉強をさせて、結果はどうあれ本人にとって良い受験であったと思えることを目標とするように舵を切りました。
仮に残念だったとしても、嫌な後悔を引きづらないように、前向きに中学生活を送れることを大事にしたのです。
親塾でもっとも難しいのは、勉強を教えることでも志望校対策でもありません。
家の中だけで閉じていることで起きる煮詰まりだと感じています。ここに反抗期とか落ち込みとかが入ると、その煮詰まった家族内だけで解決しなければいけないので、本当に難しかった。
このやり方で我が家では精一杯でした。絶対に合格させることを目指すのであれば、私のマネジメントは失敗と言えるかもしれません。
でも、本人のメンタル回復ができて前向きに勉強ができるようになりました。量や質は足りないかもしれませんが、良い転機とできたような気もしています。
それに、過去問対策が上手くいけば、これまでの蓄積で合格もあり得ると、私は本気で思っているので(笑)
我が家の取り組みは以上です。何かしら参考になるところがあれば良いのですが。
受験生のパパさん、ママさん。残りもう少しですね。最後までフォロー、頑張りましょう!