他力と自力と

家事と育児に追われるおじさんの、日記代わりの備忘録です

中学受験書籍紹介。"中学受験 わが子を合格させる父親道"

中学受験は小学生が取り組むプロジェクトですので、親の関りが非常に大きいですよね。

そんな中珍しく、父親の関りをメインテーマとして扱っている本を読んでみたのでご紹介させてください。

 

 鳥居りんこさんの、"中学受験 わが子を合格させる父親道"です。

 

鳥居さんは、ご自身が中学受験の親としての経験がおありで、中学受験についての取材や発信をされている方です。

Youtubeでもチャンネルをお持ちで、独自の発信をしてくださっています。

この本は鳥居さんから見た父親の中学受験参加について書かれたものです。想定する読者は中学受験をする子の母親がメインだと思うのですが、父親に向けたメッセージもあり、父親によっては客観的に自分の姿を顧みる機会を得られると思います。

 

正直、父親にとっては気持ちよく読める本ではありません。

父親の下手なかかわり方が子供の中学受験を失敗させるばかりか、家庭の不仲など将来に渡る問題になってしまうことへの警鐘をならしています。

"父能研"などと揶揄されているのですが、受験に対する知識が無く、古い価値観のくせに子供の受験に急に参加して上から目線でかき回すだけかき回すおやじの具体的なエピソード、身につまされました。

 

例えば最初に出てくるのがExcelで成績を管理し、仕事のノウハウを持ち込む父親の話なのですが、エクセルを使ってなくても子供をガチガチに管理してしまったり、進捗管理でプレッシャーを子供に与えるところは私にも多々あると思います。

 

我が家の場合は塾に通っていないので父親である私の関りも非常に大きいです。

私自身も初めての取組みである上、我が家の場合は現在受検勉強をしているのが同性の息子ということで、成果を出させるために力み過ぎ・厳しすぎ・怒りすぎるという自覚があります。

それをどうにかしなければとあがいているわけですが、そういった自分を改めて突き付けられました。

 

ただしこの本は父親へのダメ出しだけではありません。

理想的な父親の行動のエピソードや、父親、母親に向けた直接のメッセージがあります。

私はこの本の最後に書かれている、受験を終えた母親へのメッセージを読んで感銘を受け、ここに書かれていることを我が家の受験のテーマにしようと妻と話しました。

これを読めただけでも私にとっては大きな価値のある本でした。

 

中学受験は家族で暮らせる限られた時間の中での、さらに限られた一つの出来事にすぎません。父親の間違った関りによって家族や子供に悪影響を与えるのは絶対に避けなければならず、それが叶わないならば中学受験など撤退した方が良いと思います。

親として、もしそういった心配があるご家庭や、或いは父親としての関りに不安がある方は手に取ってみてはいかがでしょうか。