他力と自力と

家事と育児に追われるおじさんの、日記代わりの備忘録です

EOS M/M10ユーザから見た、EOS M3の感想

操作性の良い通勤時のカメラとして、EOS M3のEVFキットを中古で購入しました。

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1年半も前に発売されたカメラではありますが、日常的に初代MとM10を使っているユーザとしてM3はどのようなカメラに感じたか、約ひと月使ったの感想を纏めてみます。

ちなみに私はこのカメラでは動きものを撮らないため、連写は使いません。AFの早さについても特に意識することはありません。

 

精細な画質

M3で通勤時に最初に写真が背面液晶に映った時、これまでより精細に、被写体の質感がより映り込んでいるように感じました。

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赤い実の表層や葉脈の質感がとても心地よい。

M3は約2400万画素です。MとM10は1800万画素ということで解像感が増したおかげでしょうか。画質についてはよりシャープに、私好みになったかなと感じています。

これは嬉しい変化でした。

 

MFがやりやすい

MFが非常にやりやすくなりました!

背面にMFのボタンがあるから直ぐにMFモードに切り替えられるのは知っていたのですが、AFのあとのMF、いわゆるフルタイムMFでも拡大表示でMFできるのです!

これ、M/M10ではできなかったはずです。

MFに切り替えるどころかフルタイムMF機能が便利になっていて、これも大満足でした。

 

また後述しますがEVFによって支点が増えるのもMFがやりやすくなったポイント。 f:id:tarijiri:20161127011135j:plain

こういうマクロっぽく被写界深度の浅いMF撮影の時には安定感が増します。

 

下方向のチルトは便利

M10でも上方向にのみ180度回転していた背面液晶ですが、M3では下方向に45度下がるようになりました。

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これ、非常に使いやすいです。先ほどの赤い実の写真もこのように撮ったのですが、見下ろすアングルやちょっと上のものを撮るときにも楽な態勢のまま、しっかりと画面を見ながらとることができます。

私の使い方では重宝する機能です。

新しい機能としては水準器も便利でした。

 

操作性について

カメラを新調する大きな理由になった操作性への期待ですが、使い勝手は良くなったもののイマイチな部分もありました。

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まず追加されたモードダイヤルについては、モード選択時にわざわざメニューを掘らなくても良くなったのは期待通り、良い変更点だったと思います。

また、「M-Fn」というファンクションボタンが空いているので、好きな機能を割り当てられるのもいいですね。私はホワイトバランス設定に割り当てています。 

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ただし、露出補正ダイヤルは正直不便でした。

これはダイヤルの位置によって数値が絶対値で固定されます。なので露出補正ダイヤルを回す以外に値を変える方法が無いのです。M/M10では背面液晶をワンタッチで変更することができました。

そしてこのダイヤルが一眼レフ機のダイヤルのようなクリック感とは程遠い硬くて小さくいもので回しにくい。これに関してはむしろ使いにくくなったように感じました。

 

大きくなり、ちょっと頼りなくなった

これはイマイチな点ですが、やはりサイズは大きく感じます。縦横高さそれぞれが一回り大きくなったのを持つと感じます。そして小さなボディにギッチリ機能が詰まったようなデザインではなくなり、膨張したように緩い感じになってしまいました。

またM10に比べると背面液晶のチルト機構も複雑になったため、こちらもちょっと軽くなったというか、出勤時のカバンから出すと少し開いていることが増えました。

 

サイズアップにはグリップの存在もありますが、1眼レフよりは高さが足りず薬指も掛からないので、私の大きい手ではすぼめて持つような感じです。親指が引っかかるたかさはM10の方が高く、このサイズ感であればグリップの高さより親指で支えるほうがよかったのかも。

でもEFレンズのように大きなレンズを付けるならばグリップは大事ですからね。ここは用途によるかもしれません。

  

EVFは非常に良かった!

ネットなどでM3の評判を読んだところ、EVFはいたるところでお勧めされていて、実際に使ってみると本当に良かったです。私はEVFのカメラを持っていなかったため、頻繁につかうのは初めての経験です。

 

使ってみた印象は、視野率は当然100%ですがEOS Kissのファインダーのようにちょっと狭い感じ。表示されているのは背面液晶の表示そのものなのですが、精細で綺麗に見えます。これだけ綺麗ならば十分。

ミラーレスなのにファインダーがあるメリットは感じます。なによりも撮影に集中できること、そして支点が増えるためMFの際などに安定すること。

 

EOS M5ではビルトインされているEVF、やはり装着型のEVF-DC1はでっぱりが高くなるし華奢な印象で装着したまま通勤カバンに入れるにはちょっと抵抗があります。ただ角度を変えることができるのは意外に使えて、楽な姿勢で子供の写真を撮るメリットも感じました。

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OVFとの違いとして、撮影後に撮った写真が一定時間表示されてしまうので、次の撮影ができない場合があります。その時はメニューで撮影映像の確認をしないようにする必要がありますね。

あとやはりフォーカスポイントの移動は見ながらできると嬉しいと思いました。EOS M5ではファインダーを覗きながら背面液晶で動かせるようなのでその機能は羨ましいです。

 

いざ使ってみるとEVFってとても良くて、OVFが好きと思っていたのですがファインダーでの撮影が好きだったのかもしれないと思うほどです。撮影の楽しさ倍増します。

 

まとめ

以上、EOS Mシリーズユーザから見た私の用途でのM3の感想でした。

画質と操作性が向上し、EVFがとても良かったので、私としては撮影の楽しさが増しました。買ってよかった!

 

半面大きく重くなったことは、それを目当てにEOS Mシリーズを使っているユーザには残念に感じる点かもしれません。初代Mは通勤カバンに入れなくなって使用頻度は下がりましたが、デザインや質感としては初代の方が好きです。

 

上位機種のEOS M5が発売されましたが、止まっているものをじっくり撮るだけであればM3でも十分!しかもEVFキットですら中古で安くなっているので、M5との価格差を考えると被写体によってはM3のほうが良いかたもいらっしゃるかも。

 

次回は、一眼レフユーザの視点から、EOS M3は一眼レフの代わりになるのか?という観点で感想を纏めてみようと思います。

 

もうEVFキットは中古でしか買えませんが、新品を購入ならばやはりEF-M22mmをオススメいたします。

 

 M3+EF-M22mmはこれに収まるので、通勤カバンにはこのセットで入れています。