他力と自力と

家事と育児に追われるおじさんの、日記代わりの備忘録です

夫の側から見た立ち会い出産 無痛分娩二人目 後編

先日第三子が無事に産まれました。

私は3人とも出産に立ち会うことができました。一人目は普通分娩、二人目と三人目は無痛分娩です。

立ち会い出産の思い出」というカテゴリーでその体験談を思い出しながら書いていました。

 

三人目の子供の立ち会い体験記、今回は後編、分娩室に移動したとこからです。

前編はこちら

 

私は無痛分娩のリスクなどの知識はほとんど持っておらず、立ち会った体験のみを書いています。1ケースとして参考にしていただけると嬉しいですが、実際に無痛を選ぶかどうかは、しっかり病院の先生に相談のうえ、ご夫婦などで話し合って決めてくださいね。

 

22:15

分娩台に移動後、口は開いているものの、なかなか赤ちゃんが降りてきてないということでした。助産師さんは、無痛だからこういうことがあるとおっしゃっていましたが、そういえば前回の出産もそうだったので、これは無痛分娩のデメリットになるのかも知れません。

とはいえ、痛みは無いそうで、焦燥感などはま~ったくなくのんびりしたもの。このところ実家で子供二人の面倒をみるなど疲れていたのでしょう、妻はときどき寝ていました。とりあえず寝返りをうたないか心配でしたが、ちょっとでも休んでほしかったので私も静かに見守ることに。ですが助産師さんも部屋を出て二人きりの部屋、一人が寝てしまうと私もやることが無くなって、もってきたカメラの昔の動画や写真などを観たり、iPod touchの無料で購入した電子書籍などを読んで暇を潰していました。

分娩台から見上げるところにテレビがあってDVDの持ち込みもできたので、「これだけ時間あるなら映画でも観たかったね」などと話をしてしまいました。

 

23:15

麻酔が切れてきたということで、助産師さんを呼んで追加してもらいました。その前にも一度ちょっとだけ追加してもらっていましたが、今回は「1時間半は持ちます」と言われるほどの量。カルーテルというのを背中に刺していて、何時でも追加できるようになっているようです(麻酔追加の度に料金発生)。

ここで、助産師さんが完全に破水をさせてくださり、「あと1時間して降りてこないようなら、促進剤を使いましょう」とのことでした。こちらの病院では、できるだけ子供に任せたお産をさせてくださるようです。

そういえばしっかりクーラーが効いてて、妻も寒いらしいので温度をあげましたが、出産直後の子供は寒さに弱いはず。カンガルーケアは赤ちゃんの身体が冷えると危険と聞いたことがあったので、ちょっと気にかかってました。

 

1:05

日付が変わり、1時間ちょっとたったところで助産師さんが来て確認。子供が降りては来ているそうなので、「もう30分待ちましょう」とのこと。「3時には産まれていますよ」とニコッとおっしゃってくれました。

 

1:30頃(だったかな)

急に助産師さん二人が入ってきて、「いきみの練習をしますので、お父さんはちょっと出ていてください」とのことなので、私は分娩室を出ました。

呼び戻されて分娩室に戻ると、妻は分娩台で脚を広げ、先生も来てくださりいよいよお産開始です。何が起こるかはわからないので、「とにかく無事で」ということだけ考えていました。

 

でてきた!

一回の張りの間に、2~3回ぐらい続けていきみます。その時はさすがに妻も力みで顔が真っ赤、血管も浮き出ています。その姿を見て私もちょっと緊張しましたが、先生は常に優しい声をかけてくれます。優しい声って安心しますね。

「目は開けたままにしましょう」。目周りの毛細血管が切れてしまうという理由だったと思いますが、確かに第一子出産の際は、妻の顔にその痕が残っていました。

「下のほうを意識して」ともおっしゃってました。力を入れる場所についてだと思います。

 

確か3回目ぐらいの張りの時だったと思いますが、突然助産師さんに「お父さんカメラの準備を!」と言われ・・ってもうですか!!私はビデオカメラを手にすると直ぐ「頭が出てきました」との声に、ついカメラをRec!

先生は妻に、「余裕があったらここ見ててくださいね、もうすぐでてきますので」と、膝の間を指していました。

私の立ち位置は妻の横だったのですが、その向きから赤ちゃんが出てくるところをバッチリ録画しちゃいまして。一度耳ひっかかって次には頭を引っ張っていました。まだ上半身だけしか出ていない状態で鼻に管を入れて水を抜いていました。直後に脚も引っ張り出して誕生です。出てきた直後は顔が青いのですね。直ぐに妻に見せてくれて、やはり妻は泣いていました。「安心したから」の涙であったそうです。私もほんとうに安心しました。

二人ともおつかれさまでした。ありがとう!

 

誕生の時刻は1:41、体重は3030グラムで、これまでの二人に比べると細く感じます。気がつくと部屋はちゃんと温かくなってました。体重を量りカンガルーケアを行い、今回はおっぱいをあげないままで身体のサイズを測ったあと、服を着せてもらいました。

 

出産直後

妻は出産後のケアをしていましたが、今回は口が切れることもほとんど無かったそうです。出血も少なかったということでしたが、これから出てくるので2時間休みましょうと言われました。腰の下に血を受け止めるガーゼを入れようとしたのですが、妻の腰から下は動かせなかったため、私が持ち上げました。麻酔が効きすぎていたようですね。

私のほうが先に赤ちゃんを抱っこさせてもらいました。3人目を作るきっかけが「もう一回あのちっこい赤ちゃん抱っこしたいな~」と思ってしまったところだったので、夢がかなった瞬間です。

 

それぞれ赤ちゃんを抱っこしたり写真を撮った後、助産師さんが預かってくれるとのことなのでお願いしました。あとは妻の身体を休めて部屋に帰るのですが、安心すると私も眠気が・・。さらに私は木の三脚の椅子にずっと座っていたせいか腰も痛くなりまして、2時間の間ときどきガクンとしながらも耐えていました。妻は横になったまま半分寝ています。4時近くなり、ようやく助産師さんが診に来てくれたのですが、出血が多いそうなのでもう一時間待つことに・・。

ここで妻に「先に戻っていていいよ」と言ってもらったので、申し訳ないながら先にホテルのような入院室に返らせてもらい、またもや先に綺麗なベッドを使って寝てしまったのでした(笑)。

その後5時近くなって妻も車いすで戻ってきましたが、ほぼ会話も無く二人とも即寝てしまいました。

 

無痛分娩について

無痛分娩の考え方ややり方も病院によって異なるようですが、我が家のケースでは・・。

妻に色々聞いていたのですが、やはり全く痛くは無いそうです。お腹の痛みがあるあたりから脚先まで感覚がないので、陣痛の際のおなかの張りも自覚出来ないぐらい効いているようでした。お腹の上のほう(胸に近いほう)は感覚があるので、いきむ時はそこに力を入れたそうです。 子供が出てくる感覚も無いですが意識はしっかりしているので、視覚的に出てくるところを見ることができていました。

お産の後もしばらく脚が動かせなかったのですが、だんだんと痺れを感じるようになり、少しずつ動かせるようになってくるようです。痛みは無かったものの身体には出産のダメージがあるので、麻酔が切れたあとは痛みがあります。翌日ぐらいまではお腹とかお股の辺りが痛い痛いと言っていました。

立ち会った率直な感想としては、前回と同様、無知な私はやはり「無痛分娩ってこんなに良いもの無いんじゃない?」と思いました。今回は予想していた以上に安産でして、それが無痛によるおかげかはわかりませんが、妊娠中からリラックスできていたし(3人目という経験もあったかもしれませんが)、当日分娩台の上の妻を見ても落ち着いていました。そういう精神的な余裕が良い結果をもたらしてくれたのかもしれません。

 

まとめ

3回目、しかも同じ病院の同じ先生ということで、二人ともに慣れていて本当に落ち着いていたのが印象的でした。写真や動画を撮った量も、要所だけ押さえて大分減った気が(笑)。赤ちゃんが出てきた感激というのは薄らいでいますが、無事に産まれて安心する思いと喜びは毎回変わりません。

恐らく人生最後の子供でしょうが、今回も立ち会え良かったです。赤ちゃんが出てくるところもしっかり見えちゃいましたし。ただ今回、いつもは21時頃布団に入っているのに明け方まで起きていたということで、その日以来時差ぼけのようになってしまいましてね。しばらくはとても眠かったのです。あぁ、歳とったなぁ・・こんなんでまた一からの育児できるのかなぁ・・とちょっと不安に。

ま、ぼちぼちと気負わず頑張っていこうと思います。

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