「情報処理試験」タグでは、私のこれまでの受験経験から培った、効果的と思われる情報処理試験の勉強法を書いてみたいと思います。
今回は論文の準備についてです。・・と言っても、ちょっと自信が無いのですが。。
というのも、情報処理技術者試験の勉強法 総論1 私の受験経験 に書いた通り、私は昨年のシステム監査技術者試験で、論文B判定で落ちてしまったからです。
それでも論文試験としては、プロジェクトマネージャ試験とITストラテジストに合格できているので、2014年のシステム監査試験に受かるためにも、改めて経験したことをそのまま書いてみようと思います。
なお、最初の論文試験であったプロジェクトマネージャ試験での準備を中心にい記述します。
ITストラテジスト試験の詳細は、ITストラテジスト勉強法 2013タグにいずれまとめますのでそちらを参照してください。
・使用した参考書
私が最初に受けた論文試験は2011年のプロジェクトマネージャ試験であり、その時使用したのが、通称ミヨちゃん本と言われる、三好 康之さん著「情報処理教科書 プロジェクトマネージャ」でした。
私はこの試験は、この一冊のみを使用したので、論文準備もこの本を使用したということになります。
論文問題には、記述する際のフォーマットなどの、前提として知っておかなければならないことと、どのように書かないと合格できるレベルの内容にならない、という記述の際に意識しなければならないことがあります。その両方を満たしたときにA判定がもらえるのでしょう。
私はこの本でその両方を知ることができました。前提知識はすぐに身につきますが、意識しなければならない点、例えば、
・問われていることに答える
・論文全体で、論旨を一環させること
・具体的な内容を含めること
などは、その後の練習でずっと意識しながら少しずつ身につける必要があります。
逆にこれさえ知っていれば、どの試験でも共通なので、論文試験は一度合格すると他の試験も続けて合格しやすくなるといわれているようです。
私はこれらの論文に必要なことをこの一冊だけで学びましたが、嬉しいことに、他の試験でも同じように勉強できる参考書が出版されました。
この三好さんらのグループであるITのプロ64著「情報処理教科書 高度試験午後II論述 春期・秋期」という参考書です。
情報処理教科書 高度試験午後II論述 春期・秋期 (EXAMPRESS)
- 作者: ITのプロ46,三好康之,秋田智紀,佐久間賢次,藤田章康
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/07/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こちらは、全論文試験の対策になりますのでお勧めです。
私は、ITストラテジスト試験で本参考書を使い、合格できました。
本ブログでは、意識すべき重要な点については書きません。参考書で正しく勉強してください。
・論文の準備の準備
午後1の過去問を解いたり、プロマネの知識を勉強することで(情報処理試験タグの序盤編や中盤編のⅠ、Ⅱ辺りを参照ください)、まずは「あるべき姿」というのを勉強しました。
論文は問題は、自分が「あるべき姿」を理解して、それにそって考え、行動したことを具体的に書いていきます。なので、試験区分の「あるべき姿」を知っているのが前提ですし、それに反する行動や考えを書いてはいけません。
・準備の方法 題材チョイス編
そしていよいよ論文準備に入るわけですが、まずはひたすらサンプル論文を繰り返し読みました。さきほども出しました、情報処理技術者試験の勉強法 総論1 私の受験経験 に書いた通り、私はシステム関連の業務についたことが無いので、論文を書くにあたり題材を持っていませんでした。なのでサンプルを繰り返し読むことで、どういったシステム開発や問題点があり、プロジェクトマネージャとしてどう突破していったのか、という題材を仕入れました。
それらのサンプルの中で気に入った題材の内、QDC(品質、期間、コスト)に関する一本と、セキュリティに関する一本を自分でピックアップし、それを書く準備をしました。論文問題はどの分野が出題されるかはわかりませんが、QDCかセキュリティは出題が多い傾向があったためです。
また、QDCに関しては、そのいずれのパターンで問われても、つまり品質についてでも、予算についてでも、同じ準備で応用が効くと考えました。
逆に、用意した題材が本番で出題された問題で使えない場合は、だいぶ苦しくなります。過去の傾向などから、出題されそうな題材を選ぶようにしましょう。
また、論文試験には具体的な数値を記述することも重要です。プロジェクト経験が無いと、どれぐらいの規模のプロジェクトが、どれぐらいの人数で期間がかかるかがわかりません。そういった数値を得られるのもサンプルの良いところでした。
・準備の方法 書いてみる編
その2本を、実際に2時間の制約で書いてみました。
実際の試験の論文用紙と同様、25列×16行のマスをエクセルでこしらえて印刷し、それに書きます。いまどきのIT関連の社会人で、大量の字を書きなれている人はそう多くないのではないでしょうか。私も最初は漢字が思い出せないとか、手が痛くなるなどのトラブル続きでした。
ただ、人間とは面白いもので、繰り返し書くといろいろコツを覚えてきます。
書く早さは十分対応できるようになり、内容も逐一言葉を暗記したわけではなく、個々のディテールはアドリブで変更できるようになってきました。
最後は別の過去問にあわせて書いてみました。合計、6回ほど書きました。そして、一番上手くかけたものだけを、なんどか読み返しました。
なお、ITストラテジストでは、プロマネとシステム監査での準備経験があったので、一度も書くことなく合格できました。
まとめますと。 題材を複数用意し、論文問題特有の意識するべきことを意識しながら6~7回も書けば、十分勝負できる準備になると思います。あとは、出題される問題が準備に合う事を祈りましょう。ここは運もありますので気楽に。他力ってやつですね。
お子さんがいるような家庭では、休日でも2時間も時間を取ることは難しいかも知れません。私はプロマネ試験の時はまだ子供が一人だったため、昼寝したときに時間をもらってました。
論文は最初の一本を書くまで腰が重くなりがちとおもいますが、なかなか書き出す自信がなかったら、とにかくサンプルの内容を暗記するぐらい繰り返して読み、それを書き出すことを目指すのがお勧めです。
お役に立てる部分があると幸いです。