以前長男のお小遣いの代わりに、4年生の長女の予習シリーズの家庭教師を担当してもらうことになった記事を書きました。
実際に1ヶ月ほどお願いしてみて気づいたことを、共有させていただきます。
結論としては、簡単ではない
試しに1週間ほどお願いしてみたのですが、結論としては上手く行きませんでした。
何が難しかったかと言うと、説明が上手だったはずの長男ですが、「教える」となると全く別物であったためです。
長男にとって、4年生の算数の予習シリーズは簡単です。当然問題の解法も理解しています。ただそれを長女に教えても、長女にうまく理解させてあげられないようなのです。
教えても理解ができない妹に長男はイライラ。
教わってもよくわからない長女もまたイライラ。
難しい面もあるとは思いましたが、ここまで上手く行かないものだとは予想していませんでした。私の口を出す回数も増えます。長女に勉強の楽しさを感じさせて欲しいどころか、喧嘩になる始末・・。
慌てて、わずか一週間程度で一旦アルバイトを「教える」のではなく、「父である私が教えるところを見てもらう」に変えて、しばらく様子を見てもらいました。
教えることは難しい
なぜ教えることができないのでしょう。
それは、勉強は解法を説明するよりも、「教える」ことのほうが難しいからだとおもいます。
長男は、問題の解き方を説明するのが上手な方です。
何故かと言うと、中学受験の勉強方法のメインとして、
- 自分で問題を解く。分からない問題は、答えを見る
- 親に解法を説明する
という方法を取っていたからです。
塾なしであったため、親塾としての教え方を検討する中で、「説明できるぐらい理解する」ことを重視していました。彼は中学受験勉強を通じて、問題を解いてそれを親に説明するということを繰り返していたので、説明は慣れているのです。
ただしこれは、あくまでも説明。人に教える、理解をさせるためには、説明だけでは足りません。
また、公立中高一貫校試験の作文ならば論理的に文章を書けばよかったのですが、人間が相手だと論理が正しいからと言って伝わるわけではないのです。
相手に教える=理解させるためには、次のようなことをする必要があります。
- 相手がどこまで理解できているのか、何がわからないのかを知る
- 知って欲しいことを、どのように伝えれば理解してもらえるかも考える
彼にとって年下の、理解が足りない人。さらに言うと、どちらかと言うと算数が苦手な妹に対して教えるためには、彼の中で「どう伝えれば良いのか」をしっかり考えることが必要でした。
彼はそれができていなかったために、教えることがうまくいっていなかったのです。
「説明することと教えることは違う」。これは私にとっても新たな気づきとなりました。
長男の成長にもなってくれたら
長男にカテキョを続けるか聞いたところ、やりたいとのこと。
なので、私が教えている姿を改めて見てもらったこと、そして「説明することと教える事は違うこと」も伝え、もういちど長女に教えることをお願いしました。
なかなかうまくいかないのですが、それでも以前よりは少しマシになったかなと言う感じ。だんだんと、雰囲気良く勉強できる時間帯も増えてきました。
積極的に褒めるなど、頑張ってくれています。
彼が受験して通っている中学校は、先生や友達との会話について話を聞くだけでも、とてもレベルが高いものになっているようで、彼はそんな学校生活を楽しんでいます。
そんな彼にとって、小学生の理解力と言うのはかなり物足りないはず。なので彼にとって妹へ教えるのはやりづらいこと、気持ちよくないところはあるかもしれません。
それでも、相手のことを考えて工夫して伝えることは、この先必要な力になるはず。本来は親の時間の節約のためと、長男のお小遣いのための両立のために企画した家庭教師ですが、長男の「相手を考えて教える」力も身に付いてくれそうな気がします。
簡単ではないので、すぐに身に付くものではないと思いますが、本人が望む限りは続けてもらいたいなと思います。
長女も兄に教えてもらうことを喜んでいるので。
なお、長女の勉強としては、本人が受検はする気がないので、それほどがっちりしているわけではありません。新鮮な気持ちで学ぶことを楽しめるように、少しずつ試行錯誤しながら、長女に適した方法を模索しています。
中学生活が本格化してきて時間が無くなってきた長男も、それに絡んでくれると嬉しいなと思います。
我が家で工夫してきた勉強法のうち、成果が出やすかった取り組みを別ブログにまとめています。
よろしければ、併せてご参照くださいませ。