このところ仕事が忙しくて更新が止まっていたのですが、めずらしく忙しくなった仕事の合間や夏の休暇中に、中学受験用の本を買って読んでみました。
子供は塾に通っていないため常に情報の不足に不安を持っている私にとって、また公立中高一貫を目指しているという立場から、色々と気づきのあった本でした。
中学受験のパパやママに向けて、私なりの感想を紹介させてください。
中学受験をしようかなと思ったら読む漫画 新装版
「あの!」2月の勝者の高瀬志帆先生の漫画です。
4つの家族のそれぞれの小学校3年生の終わりから中学受験までを描いています。
中学受験の期間全体を網羅していることで「中学受験って実際どういうものなの?」について全くの無知からでも基本的な流れを知ることができます。
当然ながら4つの家族はそれぞれ学力も事情も異なっています。受験への取組み方もそれぞれ異なるもの。既に中学受験に突入している私にとっても、客観的に受験というものを捉えることができました。
例えば、我が家は第一子が5年生なのでまだ本番までの経験はありませんが、この本で描かれていた公立中高受検する親子の話で、受検当日の状況などは「確かにこうなるはずだ」と気づかせてもらいました。
そのうえ、ただ受験の情報がわかるというものだけでなく、漫画としてストーリーとして読みやすくて面白い!それぞれのご家庭の子供たちはもちろん、親御さんまで応援しながら繰り返し読ませていただきました。
「中学受験ってどんなもの?大変なの?やったほうがいいの?」なんて疑問をお持ちの方はもちろん、既に受験を行っている方も楽しめる漫画だと思います。
なぜか突然、中学受験。
「ツレがうつになりまして」の細川貂々さんの中学受験漫画です。
勉強に全く興味の無い息子ちーとくんが、6年生の2学期になってから受験したいと決心を固めてしまいます。学力的にも残った時間的にも絶望的な状況から、家族で受験を乗り切るまでを「急に受験生の親」となった両親目線のエッセイです。
ポイントとして、我が家と同じく「親塾」を選んだところ(このご家庭ではパパ塾でした)がありました。なので参考になる点もあるかと思い購入。
絵の雰囲気から淡々と描かれているように見えますが、すぐすねる息子、責めてしまうパパなど、修羅場な状況には我が家の状況を重ね合わせてしまいハラハラとしてしまいました。
でも家族みんなの頑張りで、本番を迎えるまでに少しずつ状況が好転していきます。
受験ノウハウというよりは、ご家族で難しい状況からどうやって受験までを戦いきったのか、というエッセイです。
私はこちらも応援しながら楽しませていただきました。
中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉~「二月の勝者」×おおたとしまさ
二月の勝者の漫画を買いに行ったときに、その帯に紹介されていたのでついでに買ってしまった本です。
二月の勝者に関わる本かと思っていたら、漫画のエピソードをベースにしながら、中学受験の親御さんに向けて「お子さんにはこういう考え方を伝えて欲しい」というものを纏めた本でした。
中学受験というのは親の関りが大きく、また子供もまだ親の影響を受けやすい年齢です。「合格」というたったひとつの目標にむけて家族で団結できるといいのですが、狭い関係性の中に強いプレッシャーがある状況が続くことで、どうしても精神的にぶつかり合ってしまうこともあるかと思います。
私も何度も、そしていまだに「親失格だ、オレ」なんて思わされることも多いのですが・・。
そんな親に向けて、中学受験というものに対し一旦客観視させてくれるのが本書です。
合格することは大事な目標。でも人生という大きな尺度で見たら、受験勉強を真剣に頑張ることで得られるものは、合格不合格なんてたった一つの結果よりもはるかに大きなものである。そんなことを力強く教えてくれます。
中学受験に囚われて視野の狭くなってしまった親御さんにとって、
「あ、こういう考え方があるか」
「そうだよな。こっちのほうが大事だよな」
という視点を教えてくれます。
そしてその視点は、子供にこそ伝えるべきもの。
「君が頑張っていることそのものが、十分意義のあることだよ」と私も伝えてあげたい。そう感じました。
この本も合格に向けた具体的なノウハウが記載されているものではありません。
ですが、家庭の中が、そしてパパママ自身が中学受験によって精神的に追い詰められているならば、力をくれるかもしれません。
今回は以上です。
それぞれの本、私なりの感想を纏めただけになっています。
Amazonのリンクから一部サンプルも読めるようですので、ご興味があればご覧になってみてはいかがでしょうか。
あ、二月の勝者、8巻が出てまもなく9巻も出ていました!
合わせてご報告です。