さすがの面白さ!
2012年:米国
監督:フィル・ロード/クリストファー・ミラー
映画は全く詳しくないのですが、好きでたまに観ています。
映画館にはなかなか行けないので、レンタルDVDでの鑑賞が主になります。
どんな映画を見たか、すぐ忘れてしまうので、備忘のための感想駄文です。
※以下ネタバレありなので、ご注意ください。
私はフィル・ロード&クリス・ミラー監督作が大好きなのですが、二人の実写作品を初めて観賞することができて、やはり!サイコーに面白かったです!コメディで大声出して笑える上に、観終わって良い気持ちになっているというか、誰かと魅力を共有したくなっちゃうというか、大好きな映画でした。
こういった映画の「こういうのが良いところよね」なんかを挙げていくはもすごく野暮な気がするので、備忘のために自分が特に気に入ったところだけ書き残しておこうと思います。
雑にあらすじ
高校時代、校内カーストの最上位にいたジェンコと最底辺のシュミットは、卒業して7年後警察学校で再会する。ジェンコはハンサムで運動神経抜群だが頭が悪く、シュミットは成績はいいものの運動と見た目がだめ。そんな二人は意気投合して苦手を助けあい、親友となって卒業する。
配属された二人は、パトロールの最中に麻薬犯罪者を捕まえた。だがジェンコは逮捕時に伝えるはずの容疑者の権利を暗記できておらず、釈放となってしまう。見た目が若くオバカなこのコンビは高校内の犯罪を新入捜査している21ジャンプストリートに異動となり、死亡事故が起きた高校に高校生として新入し、はびこっている麻薬の元締めを探ることになる。
二人は兄弟としてシュミットの実家に住み込みながら、それぞれの思いを抱えた高校生活に戻り操作することになるが・・。
期待は高かったですが
フィル・ロード&クリス・ミラー監督の映画は、くもり時々ミートボールもLEGOムービーも本当に大好きで、この二人初の実写版映画となるこの映画も楽しみにしていました。
いずれもサイコーに笑えるコメディです。テンポ良く毒を含んだコメディに大いに笑っていると、いつの間にかまっとうなテーマも見えてきて、良質な重さと共に観終わった後の満足感がとても大きいのですね。
今回非常に期待値が高い状態で観賞しましたが、やはりサイコー!ついつい大声で笑いつつも多面的なテーマの垣間見える、素晴らしい映画でした。
毒を含むコメディ
今回も、毒を含んでいました。
人種ネタ、同性愛ネタ、人権ネタ、毒親ネタ、バカな若者ネタ、そしてくだらない下ネタなどをギャグとして見せてくれます。なのですが、これらの毒っけを見せられても嫌な気持ちにはならず、スパイスの効いた一段上のギャグに感じさせてくれるのが監督らの力量なのでしょう。
私も大いに笑ってしまいました。
人間性を多元に表現
捜査のために二人が高校に転校した時、かつてとは時代が変わっていました。マッチョは嫌われて漫画が好きでエコで寛容な「草食系男子」がモテルようになっていたのです。ジェンコとシュミットは立場が逆転してしまうのです。gleeのせいだ、とジェンコは嘆いていましたが(笑)。
そしてさらに、二人の校内での立場も入れ替わってしまい、バカなジェンコは上級化学の授業とオタク系サークルへ、シュミットはいけてる演劇部への参加となってしまいます。
それぞれのギャップがギャグとなって笑わせてもらいましたが、実は「自分が思いこんでいる世界も、立場が変われば見方も変わる、光の当たり方によっては見え方も変わる。一個人であっても環境によって変わる、多元的なもの」ということを提示されたように感じました。
安心して楽しめる
毒を含み、テーマ的なものも内包しているように見える映画ですが、最後まで安心して観られる映画だと思います。
何故かというと、主人公の二人はおバカではありますが良い人だからです。もう一度強調させていただくほど、「おバカ」ですが(笑)、とても真面目なんですね。
警官というものに誇りを持っていて職務にも一生懸命、職場での上下関係を壊すような無頼なタイプではありません。しかも友情に厚くてお互いを大事に思っている。こんな二人の人間性がベースになっているため、映画全体の世界観というか秩序は保たれています。
だから安心して観ていられるし、観終わって二人を大好きになれる、そんな映画でした。
まとめ
なんか読み返して的の外れたようなことばかり書いているような気がします。
この映画は単純に楽しめるのに、その良いところがちりばめられているせいか、私にはまとめ切れない魅力にあふれていて、それをあげつらうのも野暮に感じるほどセンスが良いです。
とにかく単純に笑えます!くだらない下ネタも満載ですので(チャニングテイタムが腰カクカクとか)、シチュエーションは選ぶと思いますが、それが受け入れられる方であれば幅広く楽しめると思います。
笑いたい方にチョーおすすめ!