だいぶ前の話になるのですが、キヤノンさんのフラッグシップカメラを購入しました!というかしてしまいました。
・・と言っても欲しい欲しいと言っている1DX Mark2ではなく、キヤノン最後のフラッグシップフィルムカメラ、EOS 1Vというカメラです。
今回はなぜ今ごろフィルムカメラを購入したのか、しかもこの機種を選んだのか、購入のきっかけや経緯について書き残しておこうと思います。
ポジ写真
きっかけはポジフィルムで子供を撮ってみたいと思ったことでした。「完全にアナログの画像で子供の肌の感じも残してみたいな」という思いが浮かんだのです。
もちろんネガフィルムでも場所によってはまだアナログで印刷してくださるところもあるようなのですが、それなりに手間がかかります。ポジであれば普通に現像に出すだけでアナログ写真が見られるようになる、と思ったのです。
さらに、ポジフィルムが未経験であったので、ぜひその美しさを体験してみたいという気持ちもありました。
ポジフィルムで撮るにはフィルムカメラが必要です。私はEOS 1N DPというこれまた素晴らしいフィルムカメラを長いこと使っていましたが、故障のためちょっと前に手放してしまっており、フィルムのAF機がありませんでした。
もう一つ持っているフィルムカメラは機械式カメラのCanon FTbなのですが、完全機械式のこのカメラで露出にシビアと言われるポジフィルムを使うのは、私にはちょっと難しそう。
そこでやはりAF ・ AEの機能があって、今デジタルカメラで使っているレンズをそのまま使いたいということから、改めてフイルムのEOSが欲しくなったのでした。
これが購入のきっかけです。
EOSフィルムカメラの比較検討
私か使っていたEOS 1N DPは1994年発売のものでした。機能に不満は無かったのですが、折角の購入ということでそれ以降に発売されたの中級機以上のものから選ぶことにしました。と言っても、私も当時のことは分からないので、後付けで勉強したことですが。
候補に挙がったのは次の3つ。(※カッコ内は購入当時のヤフオクでの落札相場です)
EOS 7S (約1万円弱)
EOS 3 (約2万円前後)
EOS 1V (約5万円前後)
この中で発売が最も新しいのがEOS 7S、逆に古いのがEOS 3です。7Sは中級機としてはキヤノンさん最後のフィルム一眼レフです(KiSS 7が半年後に出てフィルムは終了)。格や機能としては、7Sが中級機、3が準フラッグシップ、1Vが最高峰のフラッグシップという感じだったようです。オークション価格はこの格に比例しているようですね。
このうち7Sと3には視線入力という機能があるそうです。ファインダーのAFポイントを見るとそこにピントが合うというすごい機能があるそうで、これは試してみたい!
値段と使用目的や今後の使用頻度などを鑑み、最初に選んだのはEOS 3でした(これでも贅沢と感じましたが)。が、EOS 3に関してはもうキヤノンCSで修理を受け付けていないことが発覚!1Nと同じ轍は踏めないと、諦めました。残る7Sの修理期間はまだすこしだけ残っていて、1Vは期限はまだ未定。そこで7Sか1Vかの2種類から選ぶことにしました。
EOS 7S
とはいえ、この2機種では価格差がありすぎます。
7Sも私が使うには十分すぎる機能ですし、なんせ1Vより4年も後に発売されたカメラです。もちろんポジフィルムも撮影できるでしょう。しかもシンプルで軽そうで、子供連れでも気軽にフィルム撮影が楽しめるいいカメラだと思いました。
また、7Sであれば妻に借金せずとも私のお小遣いで購入可能です。今後の使用頻度や使い勝手まで加味し、メリット・デメリットの点からもロジックを積み重ねた結果も現実(お金)をとっても、その全てが7Sに矢印が向きます。
絶対に7Sにするべき!という結論になりました。
その結果・・・1Vを買ってしまったんです(!)
輝・・かずくすんではいますが「V」のエンブレム!
EOS 1Vを選んだ理由
理屈で考えると7Sで十二分だったのに、馬鹿ですな・・。
1Vを選んだ理由としましては、最高性能ということで素人でもポジフィルムで成功の可能性が高まる点、そしてしばらくはSCで修理できるという点でしょうか。故障しずらさもポイントですね。また、1DX Mark2を購入したいので、操作性を合わせて買ったのもあります。
・・いやいやいや、理屈で決めるのであれば7Sにしていたはず!
本当の理由は単純!やっぱり1Vこそが欲しくなってしまったのでした(笑)。フィルムEOS最後のフラッグシップ、圧倒的な性能でありながら孤高の佇まい。質感。私としても最後のフィルムカメラになる可能性が高いので、一番欲しいカメラを選んだのでした。
ちなみにHSを選んだ理由は特になく、ヤフオクでお気に入りのものがHSであったということでした。
EOS 1Vの特徴
まず手に取って見て、話には聞いていましたがとても持ちやすいと感じました。手に吸いつくような、と言ってはオーバーですが、それぐらいしっくりくる感触がありました。
当然重いですが、構えてみると驚くほど安定感があります。ファインダーを覗くことでいわゆる3点の支点ができると言われますが(目、右手、左手)、左手部分がボディとレンズ両方にかかるので、4点の支えがある状態になります。そのうえ右手は持ちやすく、適度な重さによって手ぶれが起きにくいとも感じました。
見やすいファインダー
フルサイズ視野率100%のファインダーは非常に広く、きれいです。気持ちがいい!
シャッター音はEOS 1N DPもそうでしたが、ジャ・キー!という金属音で存在を轟かせるような大きな音。これにはちょっと時代を感じますが、力強いボディと相まって私は好きです。
AFが早く撮りやすい
24枚のフィルムだと、AFも早く露出も自動で行われ、しかもシャッターを切るのが楽しいため、ついデジタルEOSと同じようにサクサクと気持ちよく撮ってしまい、あっという間にまき戻りだしました。
機械式カメラCanon FTbでは24本使い切るのに3週間もかかってしまったのに、正直フィルム代も現像代も安くはない為、経済的には厳しいカメラといえそうです(苦笑)
1Vで撮った写真。デジタルと同じ感覚だと、24枚も36枚もあっちゅーまです。
画質に関してはフィルム次第ということらしいので(デジタル時代はセンサー次第ですものね)私にはよくわからないのですが、とにかく撮りやすいのでシャッターチャンスは逃しにくいと思います。
まとめ
フィルムも新たに購入し既に何本か現像に出しています。
やはりフィルム特有の雰囲気の写真を、簡単に撮れるというのはAF機の大きなメリット。子供の姿もMF機に比べてずっと撮りやすいです。
デジタルと同じ感覚でチャンスに即撮れます。この切ない感じも良いですね。
私が持っているカメラの中では最も使用頻度は低いカメラになるかもしれません。「本当に必要なのか?」に関しては明らかにNOといえるカメラです。ですが、「買ってよかったか?」に関してはYESを叫びたい。近いうちにポジフィルムにチャレンジしてみたいと思います。
それにしても・・私はいいおっさんのくせしてどうしても感情>>>理屈になってしまいます。。大人になったら変わると思ったのに。。
FUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー SUPERIA X-TRA 400 36枚撮り 5本パック 135 SP400X-R 36EX 5SB
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- 発売日: 2011/04/01
- メディア: Camera
- この商品を含むブログを見る