家族動画を、簡単にmp4で残したい!という希望から検討を重ねた結果、キヤノンさんのiVIS HF R72を購入いたしました。
公式はこちら。
今回は機材検討シリーズの最後として、使ってみた感想を書き残してみようと思います。
結論から書いてしまいますと・。「残念な点もあるけど、買って満足」というものでした。
まず、私が感じた残念な点について纏めます。
※以下の残念な点は、私的には購入前からの想定内であったりそれほど気にならない点でだったりします。ただ、本機を購入候補に挙げていらっしゃる方に向けて、客観的な感想をネチネチと書かせていただいております。
噂には聞いてたけど、やはりチープになった・・
まず、箱から出した時の第一印象なのですが、6年前に購入したiVIS HF M31と比べると作りがとてもテープになっています。
プリンターなどでも感じるのですが、コストダウンを進めたため一般ユーザ向けでは仕方が無いのでしょうか。でもこれに関しては、「軽くなった」というメリットに感じることもできそうです。
レンズカバーの開閉が手動になった
M31では電源をONするとレンズカバーが自動で開いていたのですが、R72では連動せず手動となっています。
レンズの右横のスイッチで開け閉めします。
実害もあります。急いで撮ろうとすると、カバーオープンを忘れて真っ暗な画像になることがあるのです。電源をONして少し待つと「カバーが閉じている」旨の警告をしてくれるのですが、そのタイミングも遅いのでRecボタンを押下した後に気づくことがしばしば。
M31と比較して、モニタを開けた段階で電源がONとなる機能が追加されていて、わざわざ電源ボタンをON/OFFする手順を省く改良がなされているのに、ちょっと残念でした。これも、コストダウンなのでしょう。
バッテリーが大きくなって出っ張っているため、持ちづらい
この機種からバッテリーが大きくなって、バッテリーが不細工に後ろに飛び出ていて、ちょっと握りにくかったりします。
ただその分撮影時間が伸びたようなので、私にとっては良い点ともいえます。
広角側が35mm始まりでちょっと狭い
これはこの機種だけの問題では無く、購入を迷っていたPanasonicさんのW580Mとの比較(28mm)なのですが、もう少し広いと嬉しいですね。
我が家では兄妹3人を同じ画面に収めようとすると、ちょっと距離が必要になります。
暗い場所ではノイズが出る
6年の歳月に期待も持っていましたが、流石に暗いところは苦手なままでした。
参考までに、R72で撮った日中の室内の静止画です。
センサーサイズが小さいので仕方無いですね。カタログでも高感度耐性については言及がありませんので、割り切って使う必要がありそうです。室内でも綺麗に撮りたいのであれば、キヤノンさんでいうとG40などの上位機種を購入するしかないのでしょう。
室内撮影ではオートでの色味イマイチ
このビデオカメラを購入して、最も残念だったのがこの点でした。
基本的にはオートで撮りたいと思っているのですが、夜の室内で撮ると液晶に映る色味がイマイチになります。いわゆる色かぶりというものでしょうか。極端に青くなったり赤くなったりします。
もちろんエントリービデオカメラなので一眼カメラほどの色味は期待はしていませんでしたが、これはM31のオートよりもずっと不自然なレベルなので、最初は故障ではないか?と疑ったほどでした。キヤノン機を選択した理由が、この辺りの安定感であったので、これは最も残念な点でした。
なお、晴れた屋外ではオートで綺麗に撮れますし、本体液晶でも自然な色合いでした。
また、PCに取り込んで見るとそこまで極端ではないように感じました。
後日追記
「オートの色味がイマイチ」と書いたのは誤りでした。
色味がイマイチに感じたのは、本体の液晶画面の問題でした。わずか23万ドットしかないため、バリアングルな画面が撮影者に向いていないと正しい色味では見えません。撮影時に画面を自分のほうにしっかり向けるようにしたところ、色味は安定したものになりました。勿論、撮影されたデータをPCモニタで確認したとき同様です。
ですので、下で「ホワイトバランスで白を取り込む」と書いていますが、基本オートで撮るようになりました。失礼いたしました。
色味は、ホワイトバランスで白を取り込む
参考情報ですが。
色味がイマイチな件について、本来はオートで使いたいところですが、プリセットのホワイトバランスのいずれも我が家の環境では不自然な色味になってしまいます。そこで、最後の手段として白を取り込むようにしたところ、安定した色味になりました。
ちょっと手間がかかりますが、室内など暗い場所で撮るときはこの手段を取り、日中外で使うときはオートに戻す、という運用を行っています。
それ以外は普涌に使えます!
ノイズや色味がイマイチで夜の室内などでは使いづらいこと、チープになってしまった外観や機能について文句を付けてしまいましたが、その辺りはほぼ想定内。それ以外に関してはほとんど不満点はありません。
他社製品を使ったことが無いので比較ができないのですが、本機購入に際し期待していた使い勝手はほぼほぼ満たされました。
購入前に期待していた点について使ってみた感想を纏めてみます。
MP4(約)60Pで撮れる
AVCHDでもmp4でも、最大60Pで動画を残す事ができます。
R72の公式ページの仕様を見てもmp4のfps数は記述が無いのですが、35Mbpsの場合は(約)60Pの録画となりました。
AVCHDで撮っておいて、mp4にしたい動画はボディ内で変換してSDカードに残すようなこともできます。mp4の方がビットレートが高いため、私は基本そちらで撮っていますが、DVDで残したいようなイベントの際にはAVCHDで撮ってDVDに焼いて、mp4化してデータを残す予定です。
簡単に安定した動画が撮れる
センサーサイズが小さいため一眼や高級コンデジのような深みのある動画は撮れませんが、その分フォーカスで失敗することもほとんどなく、一般的なご家庭で家族の記録を残す用途でしたらどなたでも失敗無く大切な記録を残せると思います。
ビデオカメラの強みですね!
これ一台で済む
EOS M10で動画を撮った際子供たちの声が聞こえ辛いという問題がありましたが、外部マイクなどを使わなくても許容範囲の音量で撮ることができています。
もちろんレンズ交換も不要で、35mm~900mmの望遠も可能。
片手で持ちやすいためミニ3脚も不要ですし、やはりビデオカメラは便利だなと思いました。
WifiもNFCなんて機能もあります・・が残念ながらこちらは実用的ではない感じ。
便利機能もあります
特に「Slow & Fast」は、ゆーっくり撮影とカチャカチャ動きの速い撮影ができて、子供たちの大好物!
デジカメ購入欲が減った
蛇足ですがもう一つ効果がありました。それはデジカメ動画への興味が無くなってきたことです。
R72を購入したことで、とりあえず動画を撮る体制は整った感があります。将来的には4Kとか8Kが欲しくなるのかもしれませんが、今は子供の二度と無い姿を残すのに満足の体制となりました。すると不思議なことに、デジタルカメラの動画方面での機能の進化に興味が無くなったようなのです。
デジタルカメラのスペックを「写真と動画の機能」という二つの点から見ていましたが、カメラはスチル専用ぐらいの感覚になってきました。心底動画に関しては満足したということだと思います。しばらくは新しいカメラの動画機能に物欲が沸きあがることはなさそうです(^ ^;)
まとめ
色々と検討してきましたが、簡単に綺麗に安定した動画をmp4で残したいという目的は、本機の購入によって満足できるものとなりました。
やはり家族用の動画には専用のビデオカメラが向いていますね。趣味となっているカメラとは異なり、本当に家族や記録用としてしか撮る予定が無いので画質はこれで十分。撮りやすさは代えがたいメリットです。画質にこだわるときは、これまでのように一眼カメラを使って撮れば良いわけですから。改めてビデオカメラへの評価が高まった機会でもありました。
買ってよかった!これから小学校や保育園のイベントを中心に、思い出をしっかりと残していきたいと思います。
ちなみに、M31もバックアップ用として今後も使っていきます。
後日追記(2017年2月18日)
注意しなければいけない点があったので追記いたします。
R72はいろいろな機能があって動画を楽しむことができます。
なのですが、例えばこの機能はこの設定でないとできないとか、この機能を使うにはこのモードで撮っておかなければならない、などの制約が細かいのです。
私は今回、AVCHDで撮ってmp4変換しようとしたのですが、60pで撮影すると変換ができないということになってしまいました。
機能のみならず、こういった制約も把握されて選ばれるのが良いかと思います。
因みに、あれからもR72は保育園のイベントなどで使っています。
簡単に撮れるので重宝しています。