他力と自力と

家事と育児に追われるおじさんの、日記代わりの備忘録です

「10人の泥棒たち」 感想 ネタバレ

鑑賞前に考えていた映画とは違いました・・。

ケイパーものというよりは、アクション映画として楽しめました。

 

2012年 韓国

監督:チェ・ドンフン

映画は全く詳しくないのですが、好きでたまに観ています。

映画館にはなかなか行けないので、レンタルDVDでの鑑賞が主になります。

 

※以下ネタバレありなので、ご注意ください。

 

私は勝手に、この映画はケイパーものと思っていました。

ケイパーものといえば、理詰めで綿密な計画という知的快感と、それを実行するプロフェッショナル集団の、仕事となれば完璧にやりぬく精神性と、そんなところが好きだったりします。

綿密な計画なんてものは私の頭なら大体でよくて、思い返したって煙に巻かれているところなので(笑)。シーケンスの中で一点でも、想像を超えるようなアイディアがが入っていれば快感です。

そして私生活はめちゃくちゃだろうが仲悪かろうが、ひとつの目的のために団結し、役割を完璧に遂行する気高さというか、そんなのに燃えます。

 

なのですが、本作は、ケイパーものとしては流石に計画が杜撰すぎるというか・・。あまり鑑賞中に矛盾とか気付かないほうだと思うのですが、それでも「10人もいらなくね?」とか、「そこにあるのを取るだけなら、リスクかけすぎじゃね?」とか、ポパイに対する復讐があったとしても「その他巻き込みすぎじゃね?」とか、「逃走計画ってあったの?」などのアラが気になってしまいました。

 

ですが、映画は強奪計画が終わったのに続きます。(予告編をあとでみたら示されていたのですが、私はできるだけ予備知識を入れないようにするため見ていなかったので、素直に驚いてしまいました)

チームがばらばらになった後、マカオ・パクの逃走劇がはじまり、実はここから素晴らしいアクション映画になるのです。

特に「見える」ワイヤーアクションの、ビルの壁での戦闘にワイヤーを利用するのが斬新でした。ワイヤーによって壁を地面のように走ったり、長い距離を移動したり、加速をつけて相手を叩きつけたりと、チョコレート・ファイターでの壁戦闘を(これはこれで大好物なのですが)さらに一歩押し上げたように感じました。

 

そのほか気に入ったところとしては、逃走中の車が事故にあう時の車内の表現、車が海に落ちる時の車内表現が新鮮に感じられましたし、極悪人のウェイ・ホンが実はちっこいおっさんで、なのにとてつもなく冷徹な感じも面白かったです。

最初の美術館の実業家が最後に効いてきたのもよかったですね。 

そもそもチェイサー以来、キム・ユンソクさんのファンなので、これもまた良し。

 

それにしたってマシンガンの弾すら当たらなすぎに感じたりとか、ウェイ・ホンの最後はあっけなさすぎなどアレなところは続くのですが、それを気にしない方なら十分たのしめるのではないでしょうか。

 ハッピーエンドっぽい終わりでしたしね。

マカオ・パクとペプシが、これからも幸せになってくれたらいいなぁと思いました。